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1 薔薇 を ばら と読む不思議

中国で、薔(しょう)は垣根、

薇(び)は風にそよぐ事を意味しており、
野生の薔薇が垣根に植えられ、

そのバラが風にそよいでいる様子から来ています。

 


(1)日本でのバラの歴史

 ・奈良時代

   万葉集(756年),常陸国風土記(721年)に、
   ばらが初めて紹介されたと思われます。

 【万葉集】    みちのべのうまらのうれに(上に)
          はほまめのからまるきみをはかれらゆかむ

 【常陸国風土記】 砦を茨(いばら)を覆おう。 

          この茨は野ばらであり、
          この茨が茨城県の語源になっている。

 ・平安時代

 【枕草子】   さうひはむつかしけれどおかし

 【源氏物語】  階(はし)の底のさうひ春秋よりもしめやかに咲き

         さうひ は、漢字のしょうび(薔薇)から来ており、
         この時代に既に四季咲のばらが
         中国から日本に伝わっていたと思われます。

 【古今和歌集】 われはけさうひにそみつるはなのいろの
         (さうひ は隠し言葉)
         あだなるものというべかりける

 ・江戸時代

  与謝野蕪村   愁いつつ丘にのぼれば花茨(はないばら)

         これらの経緯から、うまら から さうひ、

         いばら になり、更にばらになったと考えられます。

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