3 オールドローズという分類がある不思議
・本学のバラ園にもオールドローズが植えられています。
・ばらの野生種は、北半球にしかなく、約150種あるとされています。
・多くの園芸植物は野生種から改良されています。
ただ改良の過程にあったものが古い種類として遺らされる例はあまりありません。
バラの場合、野生種が改良され、モダンローズが生まれた、その改良の過程にあったものをオールドローズと呼んでいます。
草花ではほとんど見られず、ばらの不思議といっていいでしょう。
何故でしょう?
・まず、野生ばらの自然交配、選抜で3種類のばらが選抜されました。
それは、ガリカ、ダマスク、アルバ です。
ダマスクは、ガリカとロサ・フェニキアの自然交雑種と考えられています。
アルバは、ダマスクとロサ・カニーナの自然交配から生まれたとされています。
この3種類の時代が長く18世紀頃まで続きました。
<その後のオールドローズ>
16世紀頃にはケンテイフォリアローズが誕生します。
18世紀末から19にかけて中国の四季咲き性のバラ、スレーターズクリムズンチャイナ、パーソンズピンクチャイナ、ヒュームスブラッシュティーセンテッドチャイナ、パークスイエローティーセンテッドチャイナなどが、ヨーロッパに紹介されました。
これらがヨーロッパ在来のオールドローズや野生種と人工的あるいは自然に交配され多くのオールドローズの系統に発展していきます。
すなわちポートランド、ブルボン、ノワゼット、ブルソー、チャイナ、テイー、ハイブリッドパーペチュアルなどの系統です。
<モダンローズ>
ハイブリッドパーペチュアル系のマダム・ビクトール・ベルディエとティーローズのマダム・ブラビィの交配により、1867年 ラ・フランスが誕生し、ハイブリッドティーローズの第1号となります。そしてハイブリッドティーローズ以降の系統群をモダンローズと呼びます。
モダンローズは、ハイブリッドテイー、フロリバンダ、ミニアチュア、クライミング、シュラブなどに分かれていきました。
ガリカローズ
ダマスク
アルバ